今回は尼崎市猪名寺のお客様より浴室の排水つまりのご依頼です。
現場は築40年位のマンションで、お客様に状況をお伺いすると「以前から流れが悪く、市販の薬剤を使うと流れるようにはなっていたが、今回は使っても全然流れなくなってしまった」との事でした。
浴室全体に排水が溜まっており、かなり状態が悪い感じがします。
古いマンションは、排水管が鉄管を使っていることも多く、錆などで排水管内を塞いでいることもあります。人間でいう動脈瘤のような状態です。その状態になってしまうと排水管を入れ替えないと改善させるのは難しくなり、無理に作業してしまうと排水管が破損し漏水を起こしてしまい、大変なことになってしまうこともあるので、かなり慎重に作業していかないといけないです。もしかすると改善させるのも難しいかもしれません。
薬剤でだましだまし使っていたのも引っかかるところになります。市販の薬剤では完全に綺麗になるわけではなく一時凌ぎにしかならないので、そのまま使っていると詰まりはひどくなる一方です。
お客様に状況を説明し、できる範囲で作業していきます。
薬剤も加減しながら少しづつ試してみます...少し入れては時間を置きローポンプで洗浄することを何度か試しましたが少しも排水が減っていきません。逆に汚れが上がってくるだけです。ローポンプで作業した感触では少し排水管の奥のような感じがします。奥のほうになると、ローポンプでは圧がかかりにくくなるので、このままの作業では改善しそうにないです。
次に試すのは電動トーラーでの作業なのですが、この作業が一番リスクがあるかもしれません。先程も書きましたが、鉄管で脆くなっている部分にワイヤーが当たってしまうと破損する恐れがあります。ただローポンプの作業で改善しないので、この方法しかありません。慎重にワイヤーを入れていき、いつもより回転数を落として通管させてみます。改善してくれるといいのですが・・・
ゆっくり入れていくとある場所で入らなくなったので、ゆっくり回転を加えてワイヤーの出し入れを繰りかえします。そうすると少しづつですが排水が流れるようになりました。一度ワイヤーを引き抜いてみると先端に大量の髪の毛が付いています。おそらく管の内側が錆や汚れで流れが悪くなっていて、髪の毛などが引っかかりやすくなっているのでしょう...それが溜まってしまい今回のような詰まりになってしまったのだと思います。
もう一度ワイヤーいれ同じ個所を作業していきます。先ほどよりワイヤーが入っていくようになり排水の流れもかなり良くなってきました。
一度、浴槽に水を貯め一気に排水してみても、ある程度流れるようにまでにはなりました。ここまでの作業が限界かもしれません...あまり深追いすると最悪の状況が考えられるのでお客様にも、「あまり深く作業するにはリスクが高くなってしまうので作業はここまでにしておきます。」とお伝えしたところ「これだけ流れれば十分です。」と、言っていただけたので今回は終了です。
今回のような古い建物の排水管はかなり難しいこともあり、改善するかが不安でしたが何とか流れるようになったので良かったです。
ここは賃貸物件になるので、今後同じような状況になったときは管理会社などに相談してもらうほうが良いので、そのことをお伝えし今回は終了となります。
今回は浴室排水詰まり修理のご紹介でした。