今回は宝塚市山手台東のお客様より浴室の排水が流れないとのご依頼です。
築7年なのですが、ユニットバスではなく昔ながらの在来工法の浴室で珍しいですが、ここを建てた工務店さんはそれを売りにしていると、お客様がおっしゃられていました。
まずは状況の確認ですが、洗い場の排水溝に水が貯まって流れていかない状態です。
お客様に話を聞くと、浴槽は流れるが洗い場は流れないということなので、一度浴槽の水を流してみると洗い場に溢れてきます...流れるのではなく逆流しているだけでした。
この状況からわかることは、洗い場と浴槽の排水管は繋がっており、その先の排水管で詰まっているので屋外の排水桝を確認しに行きます。
お客様と話しながら向かっていると、弊社に依頼する前に知り合いに相談し「屋外の桝を確認してみては。」との助言があり、確認したところ白い塊が付着していたので取り除いたみたいですが、まだ流れなかったのでご依頼いただいたようです。
この排水マスがお風呂の排水が出てくるところになるのですが、大きいほうの排水マスに白い塊があったようです。
因みに、小さいほうは掃除口になっています。
お客様がその時の写真を撮っていたので、見せてもらうとどうもキッチンの排水マスでおなじみの油脂の塊のようで、かなりの量でした。
まだ少し砕けたものがあったので手に取ると、やはり油脂の塊です。
なぜ、浴室の排水マスに大量の油脂が流れていたのでしょうか?
お客様に聞いても「特に何も流しておらず、見当がつかない」との事でした。
となると詰まっているのは恐らく油なので高圧洗浄で作業してみます。
早速、高圧洗浄機を設置し作業開始です。
洗浄は、掃除口に浴室からの排水管が繋がっているので、ここから浴室側に向かって高圧洗浄をしていくのですが、かなり細く作られていて浴室側から出てきている配管の位置も深いため、洗管ホースを入れるのが困難そうです。
何度となく洗管ホースを入れようとしてみますが、なかなか入りません。。。。
時々、なぜこんな作りにしたのか疑問に思うことがありますが、これもその一つです。
トラブルが起こった時のことを何も考えていないとしか思えません。
あまりにも入らないので、今度は浴槽側から電動のトーラーを使いチャレンジしてみます。
ただ、在来工法なのであまり期待はできませんが...洗い場の排水溝からワイヤーを折れていくと何の抵抗もなく7Mもはいっていきます。
ここから排水桝まで多く見て3M位です...嫌な予感があたりました。
在来工法の多くが浴槽の下にすり鉢状の空間があり浴槽、洗い場の排水を流し込み、その土間に一つ排水を作って排水マスへ流しているからです。
ワイヤーを入れてもその空間で遊んでいるだけになってしまい7Mも入っていったのでしょう。
そうなると、浴槽側からは何をやっても無駄になってしまうので、再び屋外からチャレンジです。
屋外からワイヤーなら入るかもとやってみましたが、無理でした。
最後の手段であまりしたくない方法ですが、洗管ホースの先を少し折るように型をつけて入れてみます。
あまり型をつけすぎると折れてしまい洗管ホース自体が使い物にならなくなってしまうので少しづつ慎重にやっていきます...洗管ホース自体、高いものになるので。
それでも、中々入ってくれません...これが最後と思いギリギリまで型を付け入れると...入ってくれました!!
ホッとしましたが、洗管ホースが抜けないうちに圧をかけ洗浄していきます。
中に入れていくと、最初の曲がりの先で何か詰まっているようでホースが止まりました。
そこを重点的にに洗浄していくと、油の塊がゴロゴロと出てきます。
しばらく洗浄していくと排水が一気に流れるようになったので詰まりは解消したようです。
さらに配管内を綺麗に洗浄していき、浴室からの排水の流れを確認して作業終了です。
今回は作業出来るまでが大変でした。
排水マスの掃除口を一回り大きい配管にしていてくれれば、かなりスムーズに作業にできたんですが仕方ないですね。
今回は高圧洗浄機による通管作業のご紹介でした。