今回は大阪府大阪市淀川区三津屋北のお客様より、トイレの水漏れのご依頼を受け急行しました。お客様に詳しく状況を確認するとタンクの下辺りから水漏れしているとの事でしたので見てみると・・・こんな状態でした。
タンク下から漏れて水が便器の裏側に溜まっています。トイレはTOTO製でタンクはSH391BAです。このタンクでこの症状の場合、原因が一つ考えつきますね。何度かそのトラブルで床が水浸しになっていた現場がありました。それを確認してみます。
陶器の蓋を外せば判明します・・・取り外して確認するとやはりそうでした。
中蓋の真ん中にある黒い物です。これが今回の原因ですね。。。
この黒い物は整流スポンジといい、通常は陶器の蓋の裏側に取り付けられています。これです・・・
剥がれた跡が残っていますね・・・この蓋に空いている穴は手洗管から出てくる水をタンク内に流すための穴です。剥がれた整流スポンジが中蓋の穴に詰まってしまい流れてきた水がタンク内ではなく陶器のタンクと中のプラスティックのタンクの間に流れていきタンク下から漏れて今回の症状がおきます。
この整流スポンジが結構弱く剥がれている現場がよくありますね・・・大体10年前後が多いでしょうか? こちらの現場も使用して12年だそうです。排水するたびに結構な水が漏れてきます。以前の現場では階下漏水していたこともありましたので注意が必要ですね。
ただ、修理は簡単です・・・代替品の整流ジャバラに交換すれば改善します。スポンジではすぐ剥がれてくるとメーカーも分かったようで、整流ジャバラに変わっています。これは陶器の蓋の裏側ではなく、中蓋の上に取り付けるようになっています。
このタイプのタンクは他の部分も10年ほどで不具合が出てくることが多いので点検していくと、ダイヤフラムや、排水弁パッキンも悪くなっていたので、一緒に交換したほうが良さそうです。
お客様に状況と作業内容をお伝えすると、「今後、不具合が起こりそうな箇所は直しておいて欲しい。」とのご希望です。今回、修理する部分がこのタンクでは多いトラブルになるので、大丈夫だとは思いますが、他を考えてみると可能性があるのが排水ユニットのチェーン切れでしょうか。このチェーンも樹脂で出来ている物は切れて排水できなくなることが稀にありますが・・・・お客様にお伝えすると交換しておいてほしいとのご希望でしたので、排水部はパッキンだけでなくユニットごと交換することになりました。
まずはタンクを外して漏れて水をふき取っていきます。自然乾燥もするのですが稀にカビが生えてしま事がありますので、しっかりふき取っていきます。
このようにタンクが二重構造になっているので、その間に水が入ってしまうと漏れてくるんです。
確認すると結構な量がたまっていました。。。しっかり拭き取っていきましょう。拭き取りが終わればタンクを元通りに戻していきます。
交換する物は取り外している状態です。今回取り替えるのはこちらの部品です。
排水弁ユニット【HH08008Z】ダイヤフラム【TH405S】整流ジャバラ【HH11028S】です。
まずは排水弁ユニットを取り付けていきます。
下に取り付ける部分があるので差し込む感じで取り付けて、レバー部と接続していきます。次はダイヤフラムを取り付けます。
ここで一度通水し動作の確認をします。通水時に手洗管に給水する部分は指で押さえつけておかないと水が噴き出しますので注意が必要です。
問題が無ければ整流ジャバラを取り付けます。こんな感じになります。
後は蓋を元通りに戻していけば作業終了となります。ご依頼いただき有難うございました!!