今回は川西市けやき坂のお客様より、タンクに水が貯まらず排水できないとのご依頼です。
今回の内容は水漏れはないようで、単純に水が貯まらない様です。さて何が原因でしょうか?
トイレのタンクは【TOTO SH671BAG】です。お客様に状況も聞くと「手洗管からも水が出てこなくなり、タンクに水が貯まるのにかなり時間がかかってる」との事で、一度排水してみるとやはり水が出てこず、タンク内でシューシュー音がしています。TOTO製のタンクによくあるトラブルですね・・・給水部のダイヤフラムという部品の劣化で起こります。大体10年前後で、この症状が出ることが多くその部分の交換が必要になります。
早速、タンクの中を確認してみます。確認する場合は、必ず止水栓で水を止めておきましょう。止水せずに確認し水が飛び散ってしまい惨事になっているお宅が結構あります・・・カビの発生などの原因にもなりますので、気を付けましょう。
陶器の蓋を取ると、プラスティックの中蓋があるのでそれも外すと中が確認できるようになります。
ダイヤフラムは中央にある丸い部分で、浮き輪が繋がっている所です。このトラブルが起こると、そこからシューシューと少し水が噴き出していて、吐水口からは水が出ない状態になっています。
浮き輪は接続部を軽くつまむと取り外せます。丸い部分がナットになっていて、ダイヤフラムを固定してしますので、ナット部分を回して外すとダイヤフラムが取れるようになります。ダイヤフラムを外す際、パッキン部が取れて残っています場合がありますが、プラスチック部を引っ張れば簡単に取れます。
後は新しいダイヤフラム【TH405S】を取り付ければ交換完了です。このダイヤフラムなんですが、右レバー用と左レバー用があるので購入する際はしっかり確認しましょう。基本的には右レバーが多いですが、マンションなどは左レバーが多いかもしれません。
ダイヤフラム交換時、ほかに確認しておきたいのが排水ユニットのパッキンです。これも10年位で交換が必要になります・・・そのパッキンが劣化すると、よくある便器内のチョロチョロ水漏れになります。パッキンをさわった指が黒くなれば交換必要です。高いものでもないのでダイヤフラムを交換する際、黒くならなくても交換したほうが良いかもしれませんね。何回もするよりは手間が省けると思います。
排水ユニットは上に引っ張れば簡単に外せます。ただプラスチックで出来ているので無理にやると破損してしまうので気を付けましょう。パッキンが二枚ついているので、両方とも交換します・・・勿論セットで売られています。品番は【HH11027】です。交換する際は手が汚れるので手袋をしたほうが良いですね。
このタンクで、ほかにトラブルが多いのは排水ユニットと排水レバーを繋いでいるチェーンです・・・これも良く切れたりしますね。プラスティックで作られているので切れてしまい排水できないなどの依頼をよくあります。なぜ金属にしなかったのか不思議です。
次は陶器の蓋の裏の中央部、手洗管の水が流れていく場所に黒いスポンジが付いていると思います。これも両面テープでつけられているだけなので、剥がれてしまうことがあります。これが剥がれると結構な惨事になります。
手洗管から出てくる水をタンク内に流しているので、勿論プラスティックの中蓋にも穴が空いているのですが、そのスポンジが剥がれてしまうと、中蓋の穴に詰まってしまい水がタンク内に流れずタンクの陶器部とプラスチック部の間に流れていきタンクの下から床に水漏れしてしまいます。便器内やタンク内の漏れは被害が少ないのでまだましですが、床に漏れると大変です・・・フローリングなどにしみ込んでしまったり、マンションや二階のトイレだと階下漏水も考えられます。確認して少しでも剥がれそうな感じがあれば交換したほうが良いですね・・・いや、剥がれそうになっていなくても交換したほうが良いかもしれません。
因みに交換品はプラスチックで出来ている蛇腹の物になっています。品番は【HH11028S】です。
今回もお客様に説明し交換しました。
作業が終わればしっかりと水漏れがないか確認し終了です。
今回はTOTOのタンク修理のご紹介でした。