今回は川西市笹部のお客様より、浴室の蛇口から水漏れしているとのご依頼です。
蛇口は2ハンドルのシャワー水栓です。
症状としてはハンドルを閉めても水が止まりにくくなっている事と、水を出すとスパウトの付け根から水が漏れてくることですね。蛇口自体も30年ちょっとご使用のようなので、かなり古いものになります。
スパウトの付け根の水漏れの場合、パッキンの劣化は勿論なのですが、付け根が金属疲労し折れてしまう事もあるのでスパウト自体を交換したほうがいいと思います。
水が止まりにくいのは、コマパッキンの劣化によるものなのですが、ブログでも何回か紹介していますが、古い蛇口の場合、本体側の劣化も確認しないといけません。本体側に異常があればパッキンを交換しても改善しません。
本体側のどの部分を確認するかというと、ここになります。
今回の蛇口の写真ではありませんが、水栓上部とパッキンを取り外した写真です。上の写真と下の写真の違いが判るでしょうか? 上の写真では、中央部分にはっきり円形に盛り上がっている部分が分かりますが、下の写真では盛り上がりはなく錆びているような感じになっています。
この円形に盛り上がっている部分があるので、パッキンを締め付けると止まるようになっているのですが、この盛り上がっている部分が無くなっていると、いくらパッキンを交換しても水漏れが改善することは無いです。
では、なぜ無くなってしまうのでしょうか?
コマパッキンは、ほぼ金属で作られておりゴム部分は一部です・・・劣化してくるとゴム部分が薄くなってしまい水が止まりづらくなってきます。止まりづらくなってくると、強く締め付けることで水を止めようとする方が殆どではないでしょうか? 短い期間なら問題ないでしょうが、長い期間そのように使用していることで、ゴム部分がほとんどなくなってしまい先ほどの円形に盛り上がっている部分に金属部を押し付けていることになるので、すり減って無くなってしまうんです。
今回の写真のように完全に無くなっていなくても、ちょっとした窪みや傷が出来ているだけで止まりづらくなってしまいます。ですので、水が止まりづらくなってきた場合は、出来るだけ早く交換することで本体への負担が軽減できます。シングルレバーなどの蛇口は部品代など高くなりますが、2ハンドルの場合は部品代がかかるものは、ほとんどないので早めに対応するほうが良いでしょう。
今回の蛇口も確認してみるとすり減っており、パッキンの交換では改善しないと思います。本体側に異常があると蛇口を交換するしか改善方法はありませんので、お客様にもお伝えし早速作業していきます。
今回は取り付けた蛇口は【LIXIL BF-WL205H】一時止水付きの蛇口になります。
サーモスタット水栓と悩まれていたのですが、使い慣れている物が良いとの事でしたので、また2ハンドルの蛇口にしました。
今回は30年使っているので交換でも仕方ないのですが、使い方を間違えると蛇口の寿命を縮めてしまうので、水漏れなどは早く対応するようにしましょう。
今回は浴室の混合水栓交換作業のご紹介でした。