今回は神戸市灘区のお客様よりトイレの水が止まらなくなったとのご依頼です。
トイレの水漏れでよくある案件内容ですが、原因は色々あります。とは言っても給水部か排水部の何かが原因なので確認すればすぐわかるでしょう。タンクの中の構造は結構簡単な仕組みです。
現場に着きトイレを確認すると、タンクの上蓋が取り外されていました。どうやらお客様が気になり確認したようですが、原因はわからなかったようです。
タンク内を確認すると・・・なるほど。
排水部のサイフォン管が折れています・・・INAXのタンクではお馴染みですね。サイフォン管が折れるのは、ほぼINAX製です。このサイフォン管(オーバーフロー管)は筒になっている棒状の物です。サイフォン管の役割は給水部品の故障などでタンク内に水が溜まりすぎると溢れてしまいますが、それを防ぐために取り付けてあります。溜まりすぎたタンク内の水はサイフォン管を通り便器内に排水される仕組みです。そのサイフォン管が根元で折れてしまっているので、タンクに水がたまらず、ボールタップが給水し続ける為、流れっぱなしになってしまうのです。
折れてしまっているので、このサイフォン管を交換するしかないです。先ほども書きましたが、よく折れるので車には部品を常備しているので、すぐ交換することが出来ます。
サイフォン管のサイズは通常38mmと51mmが使われていて、純正品でなくても代用できるものがホームセンターなどにも売っていますが、おそらく、このタイプはINAXだけ使っている57mmの物だと思います。このタイプは他メーカーの代用品は無いので、INAXの物でなければ合いません。勿論、常備していますが・・・。
お客様に部品の交換になることをお伝えすると「すぐにできるんですか? お願いします。」と、ご了承頂いたので早速作業にかかります。
最近のサイフォン管はタンクを外さず取り外せるものもありますが、これはタンクの裏からナットで固定しているので、タンクを外さないと交換はできません。とはいえ、慣れているので時間もかからず、すぐにできますが・・・。
外したタンクです。
アップの写真がなかったので見えずらいかもしれませんが、そこにプラスティックのナットがあるので、それを外すとサイフォン管が取り外せます。たまに固着して固いときもありますが、その時はナットを破壊します(プラスティックなので意外に簡単に壊せます)ただ陶器を割ってしまうと大変なことになるので、気を付けなければなりません。
38mmや51mmサイズのサイフォン管はナットに被せるように密結パッキンが付いているので、それを取り除けば金属製のナットがあります。ただ、この密結パッキンも劣化しているのでボロボロで取り外しにくく、手が真っ黒になり、結構面倒になります。
この57mmは、その密結パッキンが使われていない分、楽に交換できますね。
取り外したサイフォン管です。
根元で折れてしまっているのが、よくわかりますね。
後は、今までした作業工程の逆をしたら取り付け完了です。取り付け後、給水の接続部の水漏れや、排水時の水漏れがないか確認し作業終了です。
今回はサイフォン管交換作業のご紹介でした。